冷蔵庫のはなし 10
"台所で食事ができる"のは不動産業者にとって売買しやすい魅力的な物件となりました。
かくして50年代後半から60年代にかけての建築ブームの中で新しく建てられる家はすべてこの様式となったのです。
以後しばらくの間、さまざまな理由で台所は大きくなっていきました。
ただ単にウェイブリッジの新興金持の家を真似たいというだけではなかったのです。
母親たちはあたたかいストーブから遠く離れた場所で1人あくせく仕事をしたがらなくなり、夫も仕事から帰ってきて正式の食堂で座っているのを必ずしも望まなくなりました。
台所の設備はしだいに変化を迫られました(とくに冷蔵庫についてそれがいえます)。
この革命的ともいえる変革は冷たい大型の食料貯蔵室の終わりを意味しました。