社運を賭けた決断 2
ジーン・アムダールは360設計の中心人物でした。
この開発に走ろうとしたWTCの逸脱をぴしゃりと抑え、それを機会にかえって本社の統括にこれを組みこんだ手腕もあざやかでした。
加えて、社長の座をめぐる弟ディックと腹心のT・V・リアソンとのどろどろした争いに、肉親の感情を断ち切った、兄としての冷静な裁断も、社内の士気を引き立てる上で、見逃されるべきではありません。
もちろん、360シリーズの疾風のような大当たりから、結果よければすべてよしとする向きもないではありません。
事実この画期的新製品を市場に出すまでにはいろいろと内部対立や試行錯誤があり、判断のミスも統率の乱れもありました。
これらについてのフォーチュン誌の記事に対し、企業史家のロバート・ソーベルは次のように述べています。
「・・・あとからふりかえってみれば、360シリーズの開発に踏み切るという決定は、1966年当時考えられていたよりは理にかなった、熟慮されたものだと思われます。
これは避けて通れない、必然的なステップでした。」